5月10日から子どもも大人も大好きな林明子さんの展覧会が始まりました。原画は18年ぶりの新作『ひよこさん』を、そして限りなく原画に近い複製画「おんぶ」「あ、赤とんぼ」の2点を展示することができました。この2点の複製画は「飛ぶ魚」で林明子展の間のみ、福音館書店のご好意で販売いたします(額装、送料込で17000円)。原画を再現する技術を駆使してできた複製画で、入手は今しかできないものです。林明子さんの原画も、この2点の絵も、めったにないチャンスですので、どうぞ見にいらしてください。
11日は編集担当の井上博子さんが、『ひよこさん』ができるまでの話をしてくださいました。林さんのご夫君、征矢清さんとのお原稿のやり取り、征矢さんが亡くなられてからの、林さんとのやりとり、そしてこの絵本の原画が完成するまで、林さんがどんなに丁寧に絵を描かれてきたか、色の濃淡でお話の展開を伝え、鳥の羽毛の柔らかさを伝えるために、ほぼ完成に近い絵をはじめから、何枚も書き直されたエピソードを聞かせてくださいました。そのあと私が少し『とんことり』ができるまでの話をさせていただいたのですが、林さんという方がいかに、対象の生き物(子どもだったり、ひよこだったり)を温かく見つめ、生きている「ほんもの」から学び、物語を魂の吹き込まれた絵で生かす力のある方だということを語りました。そして井上さんは林さんの『はっぱのおうち』にご自分の3人の子どもの名前がかくし絵のように描かれていること、そして私は『とんことり』の中の看板に私の苗字が描かれていることを、二人とも絵本ができたずっとあとで、それを発見した、保育士だった中村柾子さんから教えていただいたことをお話しました。中村さんの慧眼と、林さんのおちゃめな遊び心がうかがえるエピソードでした。
当日は雨降りで、作家の方のお話でもないのに、たくさんの方に来ていただき感謝しています。今回も子どもたちは2Fの子ども部屋でいねこ先生と、六川おねえさんに遊んでもらいました。
林明子展は6月15日までの(金)(土)に開催します。サイン本は『はじめてのおつかい』一冊を残し、全部売り切れてしまいましたが、林さんの絵本をたくさん用意してお待ちしています。お子さんたちもどうぞいらしてください。ごいっしょに絵本を楽しみましょう。
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sextelefon (金曜日, 03 11月 2017 23:15)
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