この地域では最高の季節、寒くもなく暑くもなく、蚊もいなくなり、空気が澄んで、みかんがオレンジ色に輝き、海や空の色が透き通ってくる、11月。「飛ぶ魚」では「大槻あかね展」がはじまりました。そして「湯河原真鶴アート散歩」もはじまりました。
「大槻あかね展」では、新作の絵本『あ あ』から出てきた主人公の「針金のひと」があちこちで、いろんなことをしています。子どもたちは「あ、ここにもいた」「ここにも」と見つけて喜んでいます。この「針金のひと」は角砂糖を積み重ねて登ったり、ぷちぷちのうえをあるいたり、物との出会いに興味津々。体中で遊びます。するともう一人、おなじように遊んでいるひとと出会います。出会いの瞬間の重なりは、新しい喜びを生み、ふたりはポリ袋のパラシュートにぶらさがって空に飛翔します。その微妙の出会いの動きが「飛ぶ魚」の展示で実物で見ることが出来ます。絵本を実物で見る楽しさがいっぱいの展示です。小さいものたちなので触ることはできないのですが、大きな砂糖と大きな色鉛筆を、大槻さんはそれこそ夜なべをして制作してくださいました!
きのうもきょうも、そこで体中で遊ぶ子どもたちのうれしそうな声がきこえていました。いよいよあしたは大槻あかねさんのトーク会、午後2時からです。トークがあるためギャラリーカフェはお休みさせていただきます。