みかんの花が香る頃始まり、初夏の花々が咲き、梅雨の季節に入り、紫陽花が満開の頃終わった安井清子展。ご近所の方、子どもたち、安井さんの大学のお仲間たち、お兄様ご夫妻、など毎回遠くからもお訪ねくださる方がいて、楽しい展覧会でした。安井清子さんという一人の人が、ラオスのモンの人々と関わり続け、昔話を再録して日本に紹介したり、刺繍の技を使った絵本を作ったり、刺繍クラフト製品を作ることで現金収入の道をつくったりした30年以上にわたる軌跡の一部を、今回の展覧会の形でみなさんにご覧いただけて、ほんとうに嬉しく思います。電気がとおり、大きく変わるであろうラオスの村の人たちと、安井さんはきっとまた新たな道を歩いていかれるのだろうと思います。人と人の信頼、人とお話しの力を信じる基本の姿勢はそのままに。これからの安井さんの活動を心から楽しみにしています。