昨日は淺井裕介のトーク会。まず、普段されている大きな大きな壁画の紹介をスライドでされました。インドの小学校の教室の壁や床を一面泥絵の具の絵で描かれ、エネルギーが満ち満ちた空間になっていました。ここで勉強する子どもたちはどんな気持ちがするんだろう、型にはまらない力をたくさん受け取ることができるのではないか。他にもたくさんの海外での壁画の仕事を見せてくださいました。
その後は質問に答える形でご自分の絵について語ってくださいました。いつもたくさんの人たちとの共同制作で絵を描かれている淺井さんの創作への姿勢がうががわれる、明晰で内容の濃い、人間味豊かなお話でした。
その後の担当編集者を交えてのこの絵本の作者、ねじめ正一さんとの対談は感動でした。淺井裕介さんの世界を語ろうとねじめさんが、淺井さんの「なにか食わせろ」という個展タイトルから、淺井さんが「瀕死」で次の前に進んでいると言われて、淺井さんも「命のつながりとかを描いているのでエコロジー的な観点から語られることが多いので、そのように言ってくれて嬉しい」と語られていました。ねじめさんは「絵本で言葉はいらない」と言われてましたが、この場で、言葉の一つがどんなに大きな力を持つのかを見せてくれました。
その後の夕食会の途中で、淺井さんは、「飛ぶ魚」の壁にマスキングテープで絵を描かれ、ギャラリーがのびやかに動き出すかのようにして下さいました。