13日の土曜日の「飛ぶ魚」は、『ある星の汽車』(福音館書店)の作者、森洋子さんのトーク会でした。ものすごくたくさんの方のお申し込みがあり、参加できない方も出てしまうほどの盛況。家具類をテラスに出し、なんとかスペースを作りました。そんなことより、この日は特別な日でした。森さんの絵本のそれぞれ、森さんの描かれた小さなカルタ絵の一つひとつ、どこにも森さんの物語がありました。そして目の前にそれを描かれた森さんがいらっしゃる!それだけでもすごい空間でした.その上今までは語ることをされてこなかった森さんが、お話をしてくださいました。はじめは絵本に登場する生き物たちそれぞれの説明と、絶滅に至ったプロセスなどを調べた限りの言葉で語ってくださり、しかもそれぞれの生き物になりきったように、飛ぶ姿などを真似ながら、話されました。アホウドリ(アルバトロス)の大きさがわかるように模型まで作られ、生息地の地図なども用意されていました。後半は私からのインタビューへお答えになる形で、子どもの頃のこと、お父さんとお出かけの楽しくも物悲しいような記憶、日本画を描くのをやめて、鉛筆画を描くようになられたこと、色を塗るのが怖くなり、色の部分を切り紙を貼ったりされていたこと、少しずつ色を載せることができるようになったこと、自作絵本を作ってから、絵本の出版をするようになった頃のことなど、きちんと話してくださいました。また絵を描くことがとても好きで、絵を描いているときは、描いている世界の中で安らぎを感じることができる、とも言われていました。
そして今までいた生き物が永遠の不在になる時のことを、その前のふつうの温かなざわめきとの対比で、実感を持って感じたい、という思いで絶滅種の絵本を描かれたことを最後に伝えられていました。自然保護の視点とかとはちょっと違う、理屈とかではない実感を呼び覚ますという意味で、絵本で物語ることの力はあるのだなあ、としみじみと感じることができました。真摯でちょっとユーモアも漂う素敵なお話でした。たくさんのサインも丁寧にしてくださり、遠くから来てくださったお子さんの似顔絵も描いて下さり、誠実で愛らしい森さんがいてくださってみんな本当に嬉しく満たされた気持ちになりました。たんぽぽ作業所の方たちが作ってくださったアルバトロスを描いたクッキーは、目の輝きも羽毛のモフモフも描いて下さり素晴らしい!と喜んでくださいました。
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