6月22日土曜日は現在展示中の絵本作家junoさんのお話し会でした。
「やぎさんのさんぽ」「どこどこねどこ」(福音館書店)の2冊の愛らしい絵本の作者junoさんがはるばる湯河原にきてくださいました。21日のオープン日は雨の中11時半オープンに先駆けて8時半から「飛ぶ魚」の前でお二人の方が待っていらして驚きました。それまでのお問い合わせから、寡作なjunoさんの作品を手に入れたいという方が全国に、たくさんおいでだということかわかっていたつもりでしたが、でも驚いてしまいました。たくさん展示してくださった作品のうち、お売りできるのは二つの作品、八つのシャツブラウス、二つのお財布のみ。1日目にお財布を残して全部、2日目にお財布を手に入れる方がいて、もうお売りできるものは無くなりました。楽しみにされていた方はごめんなさい。
さて、お話し会は、絵本に興味がある方に新たに手で何かを作るのが大好きな方たちがおあつまりくださり、アットホームな雰囲気の中、開催しました。編集を担当した、福音館書店の井原美津子さんも加わってくださり、興味深いお話をたくさん聞くことができました。
刺繍の絵本だから、絵本のお話とは違うと思われていた方も何人かおられたようですが、とんでもない、絵本の本質についての言葉をたくさん話してくださいました。junoさんの絵本を手に取ってみていただければ、そしてそれを喜ぶ赤ちゃんたちの
姿をみていただければ、よくそのことがお分かりいただけるはずです。
junoさんの刺繍は、ただ動物を可愛く描きたい、というのとは全く違います。その動物自体が、生き物として生きていることを愛おしむ姿勢に貫かれています。編集の井原さんのことばにある通り、そこには物語が感じられる。
そして、編集者としては、絵本を子どもに読まなくちゃ、いい影響を与えなくちゃ
と言う考えではなくて、このようであったそうです。
junoさんの絵本は、赤ちゃんと一緒に楽しめますよ、っていう内容と体裁にしつつ、読み手のお母さんが自分のために読みたい!って
思える絵本にしよう!と、junoさんの刺繡を見たときから、ぶあーーーっと自分のなかで絵本のイメージができたー

 そしてjunoさんご自身も本や絵本が大好きで、絵本の最後も、お母さんが出てきたり、お友だちとまたね、とお別れしたりするのではないようにしたい、「さんびきのやぎのがらがらがらどん」のおしまいの言葉「チョキン パチン ストン」みたいにしたい、と思われたそうです。これにはわたしもほんとうに同感しました。子どもは、「今その時」の楽しさでいっぱいになっているから、次のことは大人が思うほど大事ではない、と思います.大人の感傷で、物語は終わっているのに、その後のことや、お母さんの登場で収めることは果たして大事なことなのかしら、と思う時があります、
それから、動物の世界についても、例えば強い動物を駆除すると、食べられていた動物たちが繁殖しすぎて、地球上の植物の総量が減ってしまい、地球環境自体のバランスが崩れる-そういうことをいつも意識して、動物の生態自体を大事にして、動物を描きたい、とも言われていました。
こういうこともいつも笑顔で収めながら語ってくださるので、すっかりくつろいだ雰囲気になりました。
刺繍をされる時は、ペルーの少数民族が刺繍をする様子を現地に行って学び、ハンモックに座るやり方でなさっているそうです。そうすると腰痛になることもなく、ちょうど体の調子が整って良い、と話された時はみんなびっくりでした。静かだけれど明るいjunoさんのお話に心奪われるひとときのした。juno展は7月27日土曜日までの金土に開催します.ぜひ素晴らしい刺繍作品をみにいらしてください。
(字の並びがおかしくなってしまいました.すみません)

ギャラリーカフェ飛ぶ魚

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